実録、、、店長をアシスタントとして使ったシャンプーマン
2011年01月19日(水)
私の旧知の美容師で植村さんという方がいます。
彼は美容学校卒業後、当時日本一有名な美容室に入社しました。
でも残念ながら彼は、何人もいた同期生の中で、飛び抜けて不器用な方でした。
入社して四年目、周りが次々にスタイリストに昇格して行く中、ただ一人シャンプーマンのままでした。
今年スタイリストになれなかったら、この店での美容師になる事を諦め実家(美容室)に帰ろうと、
密かに決心したそうです。
でもただ辞めるんじゃ心残り、、、
「あの人居ないの?何故辞めちゃたの?、、、」と、お客様から聞かれるような・・・
辞めるんならそんなアシスタントになってやめたい。
そう思ったと言います。
すると、今まで苦痛だったシャンプーが何故か楽しくなったと言います。
それから、数か月して店内に異変がおこり始めました。
来店のお客様の多くが、植村さんにシャンプー指名を入れるようになったんです。
また彼のシャンプーが凄いと聞いてシャンプーだけの紹介来店もみえるようになりました。
元々、カットが売りの美容室だったのに、カットは誰でも良いけどシャンプーは植村さんにお願いします・・・
店長(-_-)/~~~ピシー!ピシー!
シャンプー台は沢山あるけど、シャンプー指名がある以上他の人が入るわけにもいかず、
店長は仕方なく、植村さんにアシスタントのアシスタントを付けて、対応に当たりました。
おもしろいですね(*^_^*)
アシスタントのアシスタントが
「植村さん、次の方を、ご案内しても良いですか?」って、シャンプー台まで聞きに来るんですよ。(@_@;)
そこで植村さんが、
「あと◯分したらブラッシングだけ入って下さい」とか、
「時間押してるから、濡らしまで入ってて下さい」とか、、、指示するんです!
遂には自分担当のお客様のカットを終えた店長が
「植村さん、◯◯様シャンプー台にご案内しても良いですか、、、?」と聞きに来るはめになってしまいました。
この後、すっかり自信を持った植村さんは、スタイリストに無事昇格、
トントン拍子でチーフにまで昇進。
もう少しで店長昇進かというところで、実家の美容室を継ぐために退職されました。
何やらウソのような本当のお話です(●^o^●)
これもやはり、仕事観、職業観、人生観にかかわることなんでしょうか?!