実録、、、店長をアシスタントとして使ったシャンプーマン

実録、、、店長をアシスタントとして使ったシャンプーマン

私の旧知の美容師で植村さんという方がいます。

彼は美容学校卒業後、当時日本一有名な美容室に入社しました。

でも残念ながら彼は、何人もいた同期生の中で、飛び抜けて不器用な方でした。

入社して四年目、周りが次々にスタイリストに昇格して行く中、ただ一人シャンプーマンのままでした。

今年スタイリストになれなかったら、この店での美容師になる事を諦め実家(美容室)に帰ろうと、

密かに決心したそうです。

 

でもただ辞めるんじゃ心残り、、、

「あの人居ないの?何故辞めちゃたの?、、、」と、お客様から聞かれるような・・・

辞めるんならそんなアシスタントになってやめたい。

そう思ったと言います。

 

20110119.jpg以後植村さんは心をこめたシャンプーに徹しました。

すると、今まで苦痛だったシャンプーが何故か楽しくなったと言います。

それから、数か月して店内に異変がおこり始めました。

来店のお客様の多くが、植村さんにシャンプー指名を入れるようになったんです。

 

また彼のシャンプーが凄いと聞いてシャンプーだけの紹介来店もみえるようになりました。

元々、カットが売りの美容室だったのに、カットは誰でも良いけどシャンプーは植村さんにお願いします・・・

店長(-_-)/~~~ピシー!ピシー!

 

シャンプー台は沢山あるけど、シャンプー指名がある以上他の人が入るわけにもいかず、

店長は仕方なく、植村さんにアシスタントのアシスタントを付けて、対応に当たりました。

おもしろいですね(*^_^*)

 

アシスタントのアシスタント

「植村さん、次の方を、ご案内しても良いですか?」って、シャンプー台まで聞きに来るんですよ。(@_@;)

そこで植村さんが、

「あと◯分したらブラッシングだけ入って下さい」とか、

「時間押してるから、濡らしまで入ってて下さい」とか、、、指示するんです!

 

遂には自分担当のお客様のカットを終えた店長が

「植村さん、◯◯様シャンプー台にご案内しても良いですか、、、?」と聞きに来るはめになってしまいました。

この後、すっかり自信を持った植村さんは、スタイリストに無事昇格、

トントン拍子でチーフにまで昇進。

もう少しで店長昇進かというところで、実家の美容室を継ぐために退職されました。

 

何やらウソのような本当のお話です(●^o^●)

これもやはり、仕事観、職業観、人生観にかかわることなんでしょうか?!